思い出す。凪の海から漂う豊かな磯の香りの幼少時代。

学校から帰ればすぐにランドセルを放り投げ、

釣り竿や虫カゴを手に海へ行き野山を駆けずり回って遊んだ

イカダを作って航海に出て、沈没して後悔したり

わらびを摘みにいって蜂に刺されて、オシッコを掛けあいこしたり

お魚と間違えてお友達をモリで突いたり。

そこにはいつも心の底から笑い合える友がいた。

見て、触れて、考えて、食べて、泣いて、笑って、喧嘩して、

無邪気にそして不器用ながらも夢を抱きしめて生きてきた。

そのすべてを発揮するときが来た。

体当たりで回り道ばかりしながらも、ひとつひとつを大切に、

手作りで情熱と遊び心を詰め込んだみんなのおもちゃ箱。

それがteppan仁六。

 

現代社会は情報、生産、消費、全てにおけるテクノロジーが日進月歩。

発達し確かにすばらしく便利な世の中になった。

でもそれと引き換えにするようにして人と人との繋がり、

最たるは家族の関係ですら気薄になったように思えてしまう。

こんな時代だからこそ人と人との心の交流を大切にしたい。

シンプルにおいしい料理とお酒とすてきな空間。

そして、そこに心がある人が居ればそれだけで無条件に笑顔が生まれる

と信じている。

心の底から笑い合える安らいだ時間とそんな心と心繋ぐ真心を

お売りできるお店にしたい。

日本に、いや世界にたった一つのみんなに愛されるteppan仁六で

ありつづけられるよう、気取らず、背伸びせず全力で遊び続けて

行こうと思う。

 

teppan 仁六